カーボンフットプリント用語集
カーボンフットプリント(carbon footprint)
・CO2相当量で表現される、プロセス、プロセスのシステム、または製品システムの温室効果ガス排出量
 および吸収量の合計重量(ISO/CD 14067-1 3.2.5)

・製品・サービスのライフサイクル全般で排出された温室効果ガスをCO2相当量で表現したもの
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製品のカーボンフットプリント(carbon footprint of a product)
・製品システムのカーボンフットプリント(ISO/CD 14067-1 3.2.3)
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ライフサイクル段階(life cycle stage)
・ライフサイクルフローを構成する単位プロセスをまとめたもの。日本のカーボンフットプリント制度試行事業では、原材料調達、生産、流通(2009年度は流通・販売)、使用・維持管理、廃棄・リサイクルの5つの段階を採用している
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ライフサイクルアセスメント(life cycle assessment)
・製品システムのライフサイクルを通して入力、出力および潜在的な環境影響のまとめ、ならびに評価(ISO 14040:2006 3.2)

・原材料の採取から製造、使用および廃棄に至るすべての過程を通して、製品・サービスが環境に与える負荷の大きさを定量的に整理、評価する手法
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シナリオ(scenario)
・あるプロセスまたはライフサイクル段階において、温室効果ガス排出量(または吸収量)を算定するために用いる筋書(一連の条件設定)

・ここでいう「シナリオ」とは、製品の原材料調達の段階から、廃棄(もしくはリサイクル)されるまでのそれぞれの標準的な工程を示したものです。「こういう前提でつくられたものです」「こういう前提で運んでいます」という"筋書"がこれにあたります。
例えば、ある製品の原材料を輸送することを考える場合、原材料メーカーから中間製品工場までの輸送距離を1000kmとして、積載率が50%の4トントラックで運ぶことを想定して計算しましたよ、といったものが「シナリオ」です。
PCRの中でも、附属書として、一次データが得られない場合のシナリオ等といった形で掲載されています。
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商品種別算定基準(product category rule)
・ひとつまたは複数の製品カテゴリーに関するタイプ?環境宣言を作成するための一連の固有の規則、要求事項および指示(ISO 14025:2006 3.5)

・ひとつまたは複数の製品カテゴリーに関するカーボンフットプリント宣言を作成するための一連の固有の規則、要求事項および指示(ISO/CD 14067-1 3.2.13)

・カーボンフットプリントの算定・表示を行うための前提条件となるルールをまとめたもの
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原単位(generic data for CFP program)
・活動量に乗ずることで当該プロセスの温室効果ガス排出量(または吸収量)が算定されるLCCO2相当量排出係数(g-CO2e/unit)
(注記)「排出係数(emission factor)」は化石燃料の燃焼時のみ(上流プロセスを含むライフサイクルではない)の環境負荷を指すことが多い
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LCCO2(life cycle carbon dioxide)
・ライフサイクルCO2排出量(ライフサイクルCO2相当量を指すこともある)
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一次データ(primary activity data)
・カーボンフットプリントの算定を行う事業者が、自らの責任で収集するデータ(商品種別算定基準(PCR)策定基準 改定版)

・原単位を乗ずることでプロセスからの環境負荷を決定する、製品のライフサイクルにおける定量的な活動量
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二次データ(secondary data)
・共通データや文献データ、LCAの実施例から引用するデータのみによって収集されるデータ(商品種別算定基準(PCR)策定基準 改定版)

・直接測定した情報源から得られたデータではないもの。
(注記)二次データは、一次データが利用可能でない、または一次データを得るのが現実的ではないところに適用される
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カットオフ(cut-off)
・製品・サービスのライフサイクルでの温室効果ガス排出量に大きな影響を及ぼさないと判断したプロセスをシステム境界の外に置くこと
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最終消費財(final consumer good)
・消費者が使用する前にそれ以上加工や変化を必要としない消費財
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中間財(intermediate product)
・単位プロセスからの出力で、システム内でさらに加工や変化のために他の単位プロセスへの入力となるもの(ISO 14044:2006 3.23)
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温室効果ガス(greenhouse gas)
・地球の表面、大気および雲によって放射された赤外線スペクトルの一部を吸収する、自然および人工的な大気中のガス成分の総称
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地球温暖化係数(global warming potential)
・様々な温室効果ガスの地球温暖化に対する寄与(放射強制力)をCO2との比で表現したもの。代表的なものとして、「気候変動に関する政府間パネル」(IPCC)の係数がある。
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二酸化炭素換算値(carbon dioxide equivalent)
・各温室効果ガスの排出量に対し、地球温暖化係数を乗じたもの。これによって、温室効果ガス排出量をCO2に換算した値を得ることが出来る
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カーボン・オフセット(carbon offset)
・市民、企業、NPO/NGO、自治体、政府等の社会の構成員が、自らの温室効果ガスの排出量を認識し、主体的にこれを削減する努力を行うとともに、削減が困難な部分の排出量について、他の場所で実現した温室効果ガスの排出削減・吸収量等を購入することまたは他の場所で排出削減・吸収を実現するプロジェクトや活動を実施すること等により、その排出量の全部または一部を埋め合わせること(環境省 我が国におけるカーボン・オフセットのあり方について(指針))
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ISO 14067
・製品システムのカーボンフットプリントに関する手続き等を標準化した国際規格。2010年9月現在、CD(Committee Draft)段階。2011年秋頃に発行予定。
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TS
・標準仕様書(technical standard)の略称。日本工業標準調査会の審議において、技術的に開発途上にあるなど、JIS化にふさわしいと判断されなかったが、将来は標準化の可能性があるとされ、公表する技術文書
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タイプⅢ環境宣言(type III environmental declaration)
・製品が環境へ与える負荷を定量的に表示する環境宣言。環境ラベルの一つで、ISO 14025として手続き等が標準化されており、日本では社団法人産業環境管理協会が運営する「エコリーフ環境ラベル」がこれに該当する。
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